« 自転車のルール | トップページ | 親知らず »

2011年10月 4日 (火)

会いたかった

かん太には、会ったことがない、名古屋のオジさんがいる。

そのオジさんからの電話は、いつも突然だ。

オジさんは、「もしもし」なんて言わない。

第一声は決まって、

「かん太は、元気ですか?」

そして「ぐふふ」と、良く通るちょっとダミ声で、面白そうに笑う。

いつものセリフは、

「私はね、犬を飼って70年。他のことでは、あなたにかなわないが、

犬のことなら私の方がよく知っているんですよ。」

最初は、小太郎を亡くした私を気遣う電話だった。

でも、気遣い方は、他の人とはちょっと違う。

「あなたのところはね、甘やかしすぎなんですよ。」

「でもね、我が家にもミミ太郎というわんこがいましてね、これがもう老犬なんですね。

目もよく見えないから、食べることくらいしか楽しみがない。

だから、人間と同じものをあげるんですよ。

今日なんか、スモークサーモンですよ。

スモークサーモンを食べてるわんこは、世間ひろしといえども、そうはいないでしょう。

あなた、聞いたことありますか?

わたしもね、甘やかしとるわけですわ。わはははは」

時に、話は、名古屋市政のあるべき姿に転じ、

なかなか本人に言う間がない、サトさんへの苦いアドバイスとなり、

最後には、決まって、

「お宅のご主人はね、わたしは本当にすごいと思うんですよ。

仕事のことだけじゃなくてね、本当にいろんなことを幅広く知っていてね、

いつも、私はすごいなあこの人と思うんですわ。

いやいや、年寄りがまた生意気を言いました。

かん太に、名古屋のオジさんがよろしくと言っとってね。

あんたんところは、甘やかしすぎるでね。

いや、また生意気を言いました。では!」

そうして、電話は5分くらいで終わる。

いつも、私と、かん太と、サトさんのことを思ってくれて、

あったかいメッセージがいっぱいつまった言葉を、

一方的に自分のペースで話して、

自分のペースで切る、オジさん。

見えないところで、私たちを守ってくれていた。

そのオジさんが、昨日、亡くなったと、

今日の夕方6時半になってから、連絡があった。

そんな、ばかな(泣)

一度でいいから、直接会って、話をしたかった。

最後、入院したとき、すぐにお見舞いに行けばよかった。

検査入院だなんて、信じなければ良かった。

家族にとってもあっというまのお別れだったとのこと。

でも。。。でも。。。

12月には会う約束をしていたのに。。

会いたかった。

会いたかった。

一度で良いから、会いたかった。

会って、ありがとうと言いたかった。

shine shine shine


【後記】
かん太の名古屋のオジさんは、行年81才。
郷ひろみの「僕らのヒーロー」
おんなじ、熱いココロがあって、
もっと硬派な、
ご近所の超人気ヒーロー。
おじいちゃんじゃなくて、永遠の青年、
それで、
移動は車、
奥様は健在です♪(*^^*)

« 自転車のルール | トップページ | 親知らず »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

そんな素敵なおじさまがいらっしゃったのですね。
おじさまもきっとかん太君や姉さん夫婦に会いたかったのでしょうね。
でも、ご家族にご負担をかけずに天に召された様子から、きっとご家族を愛し、スマートで素敵な方だったんだろうなと思いました。
奥様ご健在ということを知り、少し救われた気がします。
会いに行かれるんですよね?
旦那様のお話を、是非、奥様からうかがって心いっぱい、ご供養していらしてください。
貴重な方がいなくなってしまったんだね。私も悲しくなりました。
心からお悔やみを申し上げます。

きいろちゃんshine
何度もカラオケとかご飯に誘ってくださったんだけど、
ついぞ叶いませんでしたweep
昨夜、お通夜には間に合わなかったけれど、御焼香に
行ってきました。
何度も話に聞いていた奥様とも、初めてお会いして、
本当に、なんでもっと早くに会っておかなかったんだろうと、
泣けて仕方ありませんでした。
遺影のオジさんは、目鼻立ちがくっきりしていて、なかなか
オトコマエでしたよ。
まだきっと、奥様のところにいて、奥様の様子を見守って
いるんだろうと思いますconfident

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/525803/52910191

この記事へのトラックバック一覧です: 会いたかった:

« 自転車のルール | トップページ | 親知らず »