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2012年7月 1日 (日)

大飯原発再稼働【補遺】

原発再稼働ありきという方針からかじを切る知恵はないのかな?

と思っていたら、サトさん、

「なんだ、君、ボクがプレゼントした金子勝さんの『失われた30年』を
まだ読んどらんのかい?

金子さんが、その「知恵」をねっちり書いとるよ。」

おーーー、そういえば、まだ読んでなかった!!

30

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

実は、原発も不良債権そのものです。原発は、使用済み核燃料の最終処分の先も
決まらず、危険な放射性廃棄物を出し続けます。しかも安全性が担保できず危険で
動かせない原発は、収益を生まない一方で、多額の借入金返済と維持管理費用だ
けが襲ってきます。つまり、安全性が担保できない原発は不良債権と化してしまうの
です。とくに、福島第一原発で破損したのと同じマークI型の格納容器を持つ原発、
活断層の上にある原発、三連動自信の恐れのある浜岡原発、老朽原発などは、
典型的な不良債権原発です。

不良債権処理と同じく危ない原発は「損切り」することが必要なのですがそうすると、
不良債権原発に依存する電力会社はたちまち経営が成り立たなくなってしまう。
そのために、電力会社はツケを先送りするために利益優先・安全無視で原発再稼働
を急ごうとします。 (『失われた30年』 金子勝、神野直彦、NHK出版新書 p5-6)
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

はじめに-の部分で、いきなり問題の核心に切り込んでいるではないですか!

しかも、東電の問題(値上げの理由のウソと本音)、関電の問題、新しいエネルギー
システムについての提言、などなど、
いろいろズバリ書いてある~~eyeshine

いやあ、目からうろことはこのこと。
良い本、もらってたんだね(〃ω〃) v

マスコミの断片的な報道だけではわからない、「決断」の裏側と将来への着眼点。
大変に頭がすっきりするうえ、興味深いです。

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地震・原発事故」カテゴリの記事

コメント

不良債権ね・・・・。 そうかもしれませんね。
ただこの不良債権、電力会社だけの不良債権ではなく、我々も含めた日本の不良債権かもしれませんね。 日本のエネルギー政策は、石化燃料からの脱却と、排出ガス規制対策で、原発はエース扱いでしたからね。 不良債権と言うのは、往々にして最初は もうけ頭 と位置づけられていた事案が多いものです。
電力会社ばかり叩いても解決しないかも。

今日は30度を越えるらしい。 冷房をやめて頑張るぞ!
たとえ熱中症になっても、冷房はしないぞ!?

kenn-sann note

原発は確かにエースだったのかもしれない。
それでも、放射性廃棄物の問題や廃炉計画
を全くたてずにGOを出してしまった人間たち
の責任は重いと思います。

エコノミーだけを物差しにすると、問題は先送り
先送りになって、見ないふりをしているうちに
解決は一層難しくなる。

でも、電気を使わないと生きていけないのは
真実。太陽光パネル、設置したくなりますねwink

なし崩し的に原発が動き始めました。原発技術と同様、内閣でさえ制御できないとてつもないどす黒い姿を見せない何者かがほくそえんでいるようです。毎週金曜日、首相官邸前に抗議の集まりがあり先週は20万の人が集まったそうです。ここに来て何らかの意思表示は最早義務との思いです。 

ユッキーさんnote

電力会社が脱原発に耐えられないなら、金子さんが言う
ように、発電会社と送配電会社に分離して、発電会社の
資産で売れるものは全部売却すると同時に送配電は国が
一括管理するとともに代替エネルギーの普及を推進する
という大ナタをふるうのが、もっとも現実的だし、日本が
再生可能エネルギーの分野で世界のリーダーとなって
未来を引っ張って行く道筋であるように思います。

ただ、今の内閣にも、そして今後成立するであろう内閣にも、
業界の大反対を押し切って未来を切り開くことは無理そう。。。

ならば、ユッキーさんのおっしゃるように、「国民の声」を
内外に示すしかないのかも。
遅まきながら、大江健三郎さんの「さようなら原発1000万人
アクション」の署名を考えています。
http://sayonara-nukes.org/

自分の意思を何かで表現できないか

http://www.twitnonukes758.org/

考えています!!

Yukki-さんnote

東京で16日にデモが計画されているのは報道で知り
ましたが、名古屋でも計画があるのですね。
脱原発の声をどうやったら内外に知らせられるのか、
いろんな方法があるような気がします。
私はあいにく当日は名古屋に行けませんが、デモの
報道は注意して見ておこうと思います。

鳩山前首相が本日の原発デモに参加したと聞き、この国の政治家は本当に信念をもってことにあたっているのか、ホトホト愛想が尽き果てました。

自分が思っていることを、佐野真一氏が全て言い表してくれました。以下、ご一読下さい。

来週29日に国会周辺で大規模なデモが予定されているようです。

佐野氏

「原発再稼働反対!」――毎週金曜日の夜、東京・永田町の首相官邸前は、人で埋め尽くされている。ノンフィクション作家の佐野眞一氏は、ツイッターやフェイスブックを通じて集まった若者や子供を抱いた母親たちの声や表情に、「凄まじいまでの切実さ」を感じるという。そして、そこにこそ未来への希望があると指摘する。

 * * *
 首相官邸前から新橋にある東電本社までデモ行進をする人、人、人……。その数は10万とも20万とも言われ、実数は定かではないが、私はこの自然発生的で、生活感に根ざした行動の意義を大いに認めると同時に、その抗議の波は今後ますます広がりを見せるだろうと、肌感覚で確信している。

 参加者の多くは勤め帰りの会社員や学生、なかには子供を抱えた母親や、避難区域に置き去りにされた動物の保護を訴える犬連れの主婦などもいたと聞く。「原発はもう要らない!」などと声は上がるものの、終始穏便に遂行されているデモは、おそらく今までデモになど参加したこともない人々が声を上げた点で画期的と言ってよく、イデオロギーの匂いをほとんど感じさせない。

 例えば「せめてデモに参加する自分の姿を子供に見せたかった」と涙ながらに言う母親は、大飯原発の再稼働を野田首相及び政府がなし崩し的に決定し、7月1日には同3号機が現に動き始めたこの国の現実から我が子を守りたいと思う余り、感極まったのだろう。その涙はあくまで個人的で生理的で切実なものだ。

 従来の「反原発」は、ある特定の思想や主義を掲げる人々が「頭で考えた」言葉だったが、母親たちが語る脱原発は実際に子を産み育てる者の「身体性」に裏打ちされているだけに、心に届くのである。

 対して、私がむしろイデオロギーを感じるのが「原発を再稼働させなければ日本経済は確実に沈没する」と、相も変わらずの脅し文句を振りかざす再稼働支持派や政官財の側だ。

 彼らの言葉は反対派との「切実さをめぐる対立軸」において明らかに見劣りする。仮にイデオロギッシュであっても正当な根拠なり説得力があれば構わないのだが、原発を止めたままだと日本経済がどの程度沈没するのか、私は具体的な数値を伴った説明を聞いた例(ためし)がない。「日本経済の先行きが……」といういかにももっともらしい意見を語る再稼働支持派は、原発事故で故郷を失った何十万もの国民たちに直接、その言葉で説得をできるのか。

 今は亡き吉本隆明は、科学技術の進歩は永遠であり、原子力をやめたら人間はサルになる云々と言って反核議論を退けたとも聞くが、そうした科学技術万能論の限界を、21世紀の母親はほぼ直感的に知っている。

 それに対し、実証的な説明ができないまま空虚な経済優先論を振りかざす財界人や永田町の面々こそ、私の目には現代的センスを欠いているように映る。

 野田首相が「再稼働」を主張する裏には経済界の圧力が露骨に感じられ、「脱原発」を唱える側にしても、離党して新党を結成した時点から急にそう言い出した。こういう輩は、反原発を政争の具にするだけだから信用がおけない。首相官邸前に集まる人々は、そうした政治家たちのいかがわしさにも、怒りをぶつけているのだろう。

※SAPIO2012年8月1・8日号

Yukki-さんnote

情報ありがとうございます。
佐野眞一さんのおっしゃることは、全くその通りだと思います。

>原発を止めたままだと日本経済がどの程度沈没するのか、
>私は具体的な数値を伴った説明を聞いた例(ためし)がない。

この部分については、7月20日(金)の中日新聞の特報面に、
次のような記載がありました。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
<前略>
野田政権や電力会社は、日本経済や電力供給への影響を
脅し文句に、原発再稼働の必要性を強調してきた。不安や
恐怖心をあおって、特定の態度や行動をとるように仕向ける
-。社会心理学では、この種の説得手法を「恐怖喚起コミュニ
ケーション」と呼ぶ。
西田公昭・立正大教授(社会心理学)は「説得効果を高める
手法として研究されてきた。教育などの公共サービスが
対象だが、政治にも応用されてきた。再稼働問題をめぐる
政府や電力会社のやり方も、その一つと言えるかもしれない」
と説明する。
本来の使い方として例示されるのは「歯磨きをしなければ
虫歯になる」「警察が事故防止のために、ドライバーに事故
映像を見せる」など。再稼働問題に当てはめれば、原発を
動かさなければ「電力料金は値上げされる」「大規模停電が
起こる」「日本経済が破綻する」といったところか。
<後略>
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

また、7月19日(木)の朝日新聞のオピニオン面に、慶応大学の
小熊英二教授のインタビューが載っていますが、その中に
やはり次のような下りがあります。

**-**-**-**-**-**-**-**-**-**-**-**
<前略>
再稼働決定の好意的な解釈は、そうしないと電力会社が
次々に赤字になって、融資した銀行が回収できなくなり
金融恐慌が起きるかもしれない、という理屈です。ただし本当に
日本経済全体が危機に陥るかはわからない。東京電力や銀行が
経営ミス・投資ミスの責任をとればいいだけだ、という話かも
しれない。少なくとも、電力が足りないと言う理屈は説得力がない。
<後略>
**-**-**-**-**-**-**-**-**-**-**-**

具体的な数字を出さずに、「原発を再稼働しなければ。。。」
という話し方をするのは、単なるレトリックだということでしょうか。

このような状況になっている以上、もし政府系のシンクタンクが
「原発を再稼働しなければ、。。。。。という状況が起きると予想
される」と数字を入れたシナリオを発表したとしても、やはり
信憑性が疑われる気がします。

金曜日の首相官邸前のデモは、鳩山さんや田中康夫さんなど、
有名政治家も姿を見せることで、報道の扱いが一気に大きく
なりましたね。

今日(7月21日土曜)の中日新聞の特報面に、田中康夫さんの
取材部分で次のような記載がありました。

***-***-***-***-***-***-***-***-***-***
<前略>
田中氏は十三日、デモ終了後に赤いコーン標識を片付ける
警察官の「原発反対」というつぶやきを聞いたという。「現在の
デモは、官対民のような二項対立ではない。組織に属している
人も、人間の体温に溶かしていく運動なのです」
<後略>
***-***-***-***-***-***-***-***-***-***

事故が起これば人間の手に負えなくなる原発は、もう手放す
しかない。。。それは、普通の暮らしをただ守りたいだけの
普通の国民の小さな願いであり、希望であり、要求。

「普通の暮らしを守る」ことを経済の側面からばかり捉えると
政府のような考えになるかもしれない。
でも、経済は手段を変え方法を変えて何度でも再生できるのに
対して、放射能で汚染された水や空気や大地や人間の身体は
そう簡単にもとに戻らない。
簡単に再生できない。
そこが、問題です。

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